図3.15 すみ肉継手の例
(1)三層クラッド鋼
三層クラッド鋼は、A3003P−O合金、純チタンと鋼材(SM400B)を爆着したもので厚さ33mm、最大長さは3mである。通常の場合は、「旭化成工業(株)あいばの工場の三層クラッド鋼」と指定されており、舶検29号(昭和59年3月8日)によって強力甲板より上部における上部構造部材の継手として承認され、その後、海検第48号(平成2年8月16日)で船側外板及び船底外板を除く強度部材としての使用が認められ、許容応力の変更並びに使用条件の緩和に伴う使用範囲、設計基準、工作基準等が定められた。これによって、上部構造への使用のみでなく、上甲板をアルミニウム合金とすることが可能となった。使用実績は官公庁船、旅客船、漁船、大型豪華ヨット、LNGタンカー等で数年前に200隻以上、延べ長さ21,000mを超えている15)
三層クラッド鋼の特性としては、
?@これを介してアルミニウム合金板と鋼板を直接溶接するため、ボルト又はリベット結合よりも水密性、保守整備性がよい。
?A冶金学的に結合されているので隙間はなく、剥離の恐れがない。しかし、防錆処理は必要である。
?B手間のかかる現物合せは現場で不要となり、工期を短縮できることなどが挙げられる。
三層クラッド鋼を用いたすみ肉継手の例を図3.15に示す。三層クラッド鋼の幅bは、
?@甲板、側壁の横縁継手及び骨の突合せ継手等、三層クラッド鋼の爆着面に対して垂直な荷重が働く場合
b=4×t (3.5)
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